頭が良く、学習能力が高いといわれるカラス。
街のあちこちで見かける私たちにとって非常に身近な存在の鳥ですが、その被害に悩んでいる人は少なくありません。
高層マンションであれば無関係だと思いがちですが、高層マンションの住人であっても、カラスによる被害に頭を痛めている人は多いのです。
これからマンションに住む方や、現在カラス被害に悩んでいる方のために、有効なカラス対策を紹介します。

  1. カラスによる被害
  2. カラスを撃退する方法
  3. ベランダにはテグスを貼る
  4. 使用しないほうが良いもの
  5. 自宅に合った方法でカラス対策を!

カラスによる被害

カラスによる被害はさまざまです。
特に生ごみを荒らしてこまる、という話はよく耳にします。
カラスは学習能力が高い動物ですから、ごみ袋に残飯が入っていることを知っています。
また、鳥類には優れた色覚があり、人間以上に細かく色を見分けることができるそうです。たとえば、人間が虹を見ると7色に見えますが、カラスが虹を見ると、14色あるいはそれ以上に見えている可能性があるそうです。
そして、その高い色の識別能力をいかして、半透明のごみ袋にエサになりそうなものがあれば、袋の外からでも見分けることができるのです。
カラスは雑食ですが、栄養価の高い肉や魚を特に好みます。
ゴミ袋の外から、肉や魚を狙ってつつき出しますが、目当てのものを取り出した後はそれだけを持ってまた別の場所でゴミをあさります。
それで、結果的にゴミがいろんな場所に散乱してしまうのです。
また、カラスはマンションのベランダにあるハンガーなどを荒らすことがあります。
これは春から夏の繁殖期に多いようで、理由は巣を作る材料を探すためだそうです。
都会ではカラスの巣になる枝が見つけられず、その代用品が必要になります。
針金ハンガーなどはカラスの巣の材料になる可能性があるので、置かないようにしたほうがよさそうです。
家庭菜園を荒らすこともあります。
せっかく苦労して育てたのに、ちょうど食べごろになってカラスが食い荒らしたという被害をよく聞きます。
数が多い場合には鳴き声がうるさいのも困りものです。
カラスが鳴くのは、主にコミュニケーションを目的としています。
集合の合図、自己主張、警戒などさまざまな目的で鳴き声をあげます。鳴きあうことで、お互いに相手の存在を確認しているのです。
また、カラスの多くはなわばりを持っていて、なわばりの宣言や侵入者への威嚇のために鳴きます。
繁殖期には幼いカラスが親を呼ぶ声がうるさくなります。
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カラスを撃退する方法

カラスを撃退するにはどんな方法が有効なのでしょうか。
昔から、多くの人がカラス被害に悩まされ、知恵を絞ってきました。
マネキンや目玉風船を使ってカラスを脅かす方法は、かなり前から田んぼなどでよく見られた方法です。
カラスに限らず鳥は目玉模様を嫌いますし、人間にみせかけたマネキンは、カラスが慣れるまでは追い払うのに効果的でしょう。
ただし、カラスが慣れてしまわないように位置を動かすなどの工夫が必要です。
カラスの侵入を防ぐ実害対策方法は、他にもいろいろあります。
カラスがベランダに入ってくるのを防いだり、出したゴミ袋をあさらせないために使えたりする防鳥ネットという商品があります。
この商品をあらかじめベランダに張っておけば、カラスの侵入を防ぐことができます。
ただし、ゴミ袋対策に使う場合には、ゴミ袋にかぶせるだけではカラスが器用につついてゴミを取り出せてしまうため、ゴミ袋をゴミ箱などの入れ物に入れて、その上からかける必要があるそうです。
侵入を防ぐには、テグスや糸などを張り巡らせるのも効果的です。
テグスとは硬いワイヤーのようなものです。テグスを使用する際には、必ずカラスに認識しにくい透明や黒っぽい色のテグスを使います。
これは、カラスが「見えないものに引っかかって痛みを覚え、警戒心を抱くようにする」ためです。
黄色いテグスはカラスが認識しやすい色ですので、避けましょう。
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ベランダにはテグスを貼る

マンションでのカラスの被害は、まずベランダからです。
カラスは、必ずベランダの手すりに止まってから入ってきます。
ですから、手すりの上に洗濯バサミを使ってテグスを貼っておくと手すりに止まれなくなりますので効果的です。
テグスの張り方も重要なポイントです。
カラスが飛んでくる方向を中心に高さや向きを変えてテグスを張ると、一定方向に張るよりも効果が高まるそうです。
また、ベランダに防鳥ネットを張りたくても全面的に張れない場合、側面にネットを張って、上空部分にテグスを併用すれば、効果を高めることができます。

使用しないほうが良いもの

カラス対策に有効とされている方法でも、使わないほうがよいものがいくつかあります。
まず、「キラキラするテープやモール、CDなど」。
カラスはキラキラ光るものや黄色い物に敏感に反応するといわれています。
光の出る物でカラス目掛けて光を当てるといった対策もありますが、効果があるのは最初のうちだけかもしれません。
カラスは賢い動物ですから、害がないとわかれば気にしないで侵入してきます。
「超音波」を使う方法もあまり期待できません。
カラス対策用として超音波を使用した商品も市販されていますが、カラスに超音波の効果があるのかどうかはまだ明らかではないようです。
また、超音波は一般的には安全とされていますが、まれに人によっては体調に影響を及ぼす場合があるそうなので、注意する必要があります。「磁石」を使う方法も避けた方がよいでしょう。
磁石を使用したカラス対策商品は、「磁石が方向感覚を狂わせるので嫌がって近づかない」などいう触れ込みで販売されていますが、市販されている磁石の磁力に、カラスの方向感覚を狂わせるほどのものがあるとは考えにくいです。

自宅に合った方法でカラス対策を!

カラス対策には、自宅に合った方法で対策をとることが最も大切です。
カラスは体も大きく、色も黒いので、近くで見るととても威圧的な姿をしています。
ベランダにいたら、怖くて出られない人も多いのではないでしょうか。
自宅のベランダをカラスに気に入られてしまう前に、ぜひ先手を打ちましょう。
カラスは「鳥獣保護法」に守られていますので、勝手に駆除することはできません。限られた条件のもと、許可を受けることが義務付けられています。
勝手にカラスやカラスの卵を駆除することは禁止されています。
とはいえ、一番生活に近いところにいて、迷惑をかけられている存在であることは確かです。
カラスには、小学校低学年程度の知能があり、時には人を襲うことがあります。
これは、ほとんどが繁殖期に親が子供を守ろうとして起こす行動であることが多いですが、中には、人に攻撃されたことを覚えていて、仕返しにくる場合があります。
怖がって追い払おうとすると、ますますカラスを刺激して攻撃されてしまうことにもなりかねません。
そうならないように、カラスを自宅周辺に入れないようにしておきましょう。
カラスには悪いところばかりではありません。カラスは捕食者としての役割を果たしていて、特定の動物が増えるのを抑制してくれています。
また、動物の死体の片づけもしてくれます。植物を食べた後はその種子をフンとして排出し、別の土地へ植物の種子を運びます。
フンにはリンが含まれているので、リンの循環にも貢献しているそうです。このリンは、植物が育つときのエネルギーになります。
また、カラスは私たち人間が出すゴミの量や出し方の善し悪しをはかる指標になっているそうで、カラスの数の増減を見ることで、環境の様子を知ることができます。
望まれない都会の侵入者として厄介者扱いされているカラスですが、お互いに共存していくためには、カラスの生態を知ったうえで、カラスと人間が上手に生活のすみわけをしていけると良いですね。