日本の中枢であり、大都市として機能している東京は、交通の便利さにも恵まれ、住んでみたい街として挙げられることも多いです。
ただ、このような東京にいざ住むとなると、治安が心配になるもの。
警視庁が提供している犯罪マップをチェックしておけば、その地域の治安の良し悪しがわかります。
今回は、犯罪マップの使い方と2017年度の情報を元に東京の安全な場所や危険な場所をご紹介します。

  1. 犯罪マップの機能
  2. 犯罪マップで見る安全な場所
  3. 犯罪マップで見る危険な場所
  4. 犯罪マップからわかる東京
  5. 東京に住むなら犯罪マップの活用を

犯罪マップの機能

犯罪マップ 東京

警視庁が提供している犯罪マップには、いろいろな機能が搭載されています。
このシステムは、市区町村、丁目という細かい単位で、犯罪発生数を確認できるのが特徴。
場所を指定すると、犯罪の発生件数別に色分けされてマップが表示されますので、そのエリアの犯罪がどのくらい多いかが一目でわかります。
また、犯罪発生地点の表示は、路上強盗やひったくり、公然わいせつなどの発生率がピンポイントでわかる機能です。
この機能は、知りたい場所を選んで検索をかけると、その地点で起こった犯罪の件数が表示される仕組みになっています。
車やオートバイ、自転車の盗難件数や侵入窃盗の件数のデータが閲覧できるので、治安の良し悪しが把握しやすいです。
変質者などの不審者情報も確認できるのが、この犯罪マップの便利な点。

犯罪マップ 東京「不審者情報」のメニューを選んで場所を指定すると、子どもや女性に不審な声かけなどが行われた場所がマップ上に提示されます。
マップを拡大すれば、かなり正確に不審者が現れた場所がわかるため、小さな子供がいる家庭や女性の防犯にも役立ちます。
この犯罪マップは、地図への書き込みも可能です。気になることなどをメモしておけるので、覚え書きにも便利。
2画面表示に切り替えることも可能で、2つの地域を比較したいときにもスムーズに操作できます。
こういった基本的な機能を知っておけば、住みたいエリアの安全確認が速やかにできるでしょう。
ちなみに、警視庁の犯罪マップは、パソコンだけでなく、スマホからも利用ができるようになっています。
外出先でも手元で確認ができ、通り道の安全を確かめたい場合にすぐに活用することが可能です。
例えば、帰りが遅くなるようなときには、不審者が出た場所や犯罪発生場所を避けて帰宅ができます。

犯罪マップで見る安全な場所

犯罪マップを見ると、東京のなかにも犯罪が少ない安全な場所がいくつかあることがわかります。
住環境の安全にこだわる場合、このような場所から住むエリアを選ぶというのも1つの方法です。
住みたい場所が決まっているときには、該当する場所の情報をピンポイントで見てみましょう。
町丁目単位で検索ができる犯罪マップなら、その場所の発生件数や犯罪の種類が確認できますので、安全な場所かどうかを事前に知っておくことができます。
ちなみに、警視庁が公開している2017年度の犯罪発生件数統計を少ない順で見ると、1位が文京区、2位が目黒区、3位が荒川区といった結果になっています。
ただし、1位の文京区は東京23区の中でも4番目に人口が少ない地域です。したがって、人が少ないから犯罪の発生率が低い、といった可能性もでてきます。
正確に安全性をチェックしたいときには、人口の多さや少なさも加味して考えると効果的です。犯罪マップ 東京 同じデータの凶悪事件発生統計を見ると、1位は大田区東京空港エリア、2位は港区湾岸エリア、3位は大田区池上エリアといった順で凶悪犯罪の発生件数が少ないという結果が出ています。
この凶悪事件発生統計は、徒歩20分圏内でカウントされているため、精度の点でもかなり信頼できます。
東京国際空港がある大田区エリアにあるのが、大森などの住宅地。
また、港区湾岸エリアには、浜松町や三田などがあります。
3位の大田区池上エリアも凶悪犯罪の発生件数が3位と少なく、比較的安全な場所と言えるでしょう。
住宅地の物件を選ぶときにも、そのエリアの治安は念のため確認しておくと安心です。

犯罪マップで見る危険な場所

東京の危険な場所も、犯罪マップをチェックするとだいたい把握できます。
東京も他のエリアと同様に、繁華街がある場所は犯罪や事件が起きる件数が多いです。
例えば、警視庁の2017年度の犯罪発生件数統計で見ると、ワースト1位が新宿区、2位が世田谷区、3位が江戸川区です。
1位の新宿区は歌舞伎町などの繁華街を抱える地域であり、犯罪の発生件数も他の地域を上回っています。
犯罪マップ 東京 ただ、犯罪発生件数統計で上位にランクインした3つのエリアは、人口も多いという特徴があります。
新宿区、世田谷区、江戸川区は、東京23区の中でも人口が多い地域に当たるため、人が多いことで犯罪の発生率が高くなっている可能性もないとは言えません。
強盗などの凶悪事件発生統計で見ると、ワースト1位は新宿区新宿エリア、2位は千代田区万世橋エリア、3位は豊島区池袋エリアといった順番です。
徒歩20分圏内でカウントされているこの凶悪事件発生統計は、そのエリアの治安を確認したいときにもぜひ見ておきたいところ。
凶悪犯罪が多いエリアは、物件を探す際にも少し工夫が必要です。
千代田区万世橋エリアや豊島区池袋エリアには、秋葉原や池袋といった繁華街もありますので、この近辺で家を探すときには、犯罪の発生場所などを確認してから物件を絞りこんでいくのが1つの方法になるでしょう。
監視カメラなどの防犯システムが充実している物件を探すのもいい方法です。
新宿区や千代田区、豊島区は交通の便がいいことで知られていますが、人の往来が多いエリアは犯罪が頻発することがあるので注意が必要です。
また、犯罪や凶悪犯罪の発生件数は、時期によって多少前後することもあります。
数年分のデータを見ておけば、かなり正確に治安の良し悪しを把握できるでしょう。

犯罪マップからわかる東京

犯罪マップからわかる東京の特徴は、人が多く集まっている場所だからこそ、犯罪や事件が多い傾向にあるという点です。
深夜営業のお店などが立ち並ぶ繁華街は、昼夜を問わず人口が多くなり犯罪や事件の発生率も高くなりがち。
一般的に、駅の近くなどは地方でも犯罪が多くなる傾向が見られますが、東京の場合は集まってくる人の数が膨大です。
ショッピング施設の数も多く、置き引きやひったくり、すりといった犯罪も増えてきます。
警視庁が公開している犯罪発生件数のデータは東京の治安をチェックするときに多いに役立ちますが、データを読むときにはエリアの特徴を比べてみるなどの方法で、少し工夫をしたほうがいいかもしれません。
東京の場合は地域によって人口密度が違います。
昼間と夜間で人口密度が変わるエリアも多く、犯罪や事件の件数が多いことが治安の悪さに直結するわけではないのが難しいところと言えるでしょう。
オフィス街などは平日の昼間はたくさんの人が行き交い人口密度が高くなりますが、夜間や休日はグンと人口が減ります。
したがって、イメージしていたよりも治安がいい場合もあります。
犯罪マップは、データだけではわからないその地域の犯罪発生状況がチェックできるのがいいところです。
コンスタントに内容を見ていれば、東京の治安についてもより正確な情報がつかめるでしょう。

東京に住むなら犯罪マップの活用を

東京は大都市という性質上、治安の良し悪しが大きくわかれる場所です。
閑静な住宅街もあれば、にぎやかな繁華街もあります。
このような東京では、エリアのイメージだけで物件を選んでしまうと、後にギャップに悩む可能性もでてくるため要注意です。
駅に近いこと、などは家を選ぶ際に重視したいポイントの1つですが、周辺の環境もきちんと調べておくのがベストです。
住みたいエリアが決まったら、まず犯罪マップで治安についても確認しておきましょう。