日本は自然災害が多い国であり、地震や津波などによる被害を現在までに多く受けています。
その為多くの対策がされていますが、比較的安全な場所と言えば「高台」ではないでしょうか。
特に東日本大震災以降は注目が高まり、高台に住みたいという人も増えています。
しかし高台かどうかは一見しただけでは判断しにくいので、今回は東京の高台を紹介していきます。

  1. 東京は低地が多い場所
  2. 東京にある高台とは
  3. 高台に住むメリット
  4. 高台でも安全とはいえない理由
  5. 安全度の高い高台に住もう

東京は低地が多い場所

東京の地形は大きく西部の「山地」、中央部の「丘陵」と「台地」、東部の「低地」と3つの地域に分けられます。
このうち山地と丘陵の範囲はそれほど大きくのないので、「台地」と「低地」が多い土地になります。
東京の低地である東部は、全体的に「ゼロメートル地帯」とされています。
ゼロメートル地帯とは海抜0m以下の土地の事であり、海面を同じ高さかそれ以下である事を示しています。
その為海抜からマイナスの土地だとしても、分類上はゼロメートル地帯となります。
もともと低地であった東京の東部ですが、その範囲は江戸時代の川の整備や埋め立てによる土地開発によって拡張してきました。
また明治時代以降の産業の発展に伴って地下水の汲み上げ積極的に行われた影響で、地盤沈下が起こりゼロメートル地帯が増えたとされています。
東京の低地と台地の境は、ほぼJR京浜東北線だとされています。
線路を境に海側が低地、陸側が台地となっているのです。
JR京浜東北線の中でも最も低地と台地の差が分かりやすい駅が上野駅であり、アメ横のある東側は駅から階段を下っていき、上野公園のある西側は駅から階段を上っていく事になります
また東京の中央部から西部にかけて広がる台地は「武蔵野台地」と呼ばれており、荒川と多摩川の間のエリアになります。
東京の高台もこの武蔵野台地の中にあるのです。
東京, 高台

東京にある高台とは

東京は低地と台地が多い地域なので、台地の中に高台が存在します。
武蔵野台地自体が低地よりは標高が高いですが、その中でも高台として有名な地域が「新宿周辺」です。
この地域は「淀橋台」と「豊島台」と呼ばれている2つの高台の上にあり、関東大震災でも被害の少なかった地域として知られています。
被害が少なかった事で人が集まるようになり、現在の繁栄に繋がっていったのです。
新宿周辺の他に高台として知られているのは、「大田区の西部」があげられます。
大田区は全域ではなく、区内の北側が台地になっています。
その中でも世田谷区と隣接している西部の標高が高くなっているのです。この地域には高級住宅地である「田園調布」があります。
その東側には「久が原台」「荏原台」と呼ばれている台地もあり、新宿周辺と比べると狭いながらも高台になっているのです。
東京, 高台

高台に住むメリット

高台に住む1番のメリットは、やはり自然災害の被害を受けにくい事ではないでしょうか。
東京は海に面しているので、地震が起きた場合津波の被害を受ける可能性があります。
低地であれば勢いよく水が流れ込んできやすいですが、高台であればその被害を受けずにすむ可能性が高くなります。
近年問題になっているゲリラ豪雨などの集中豪雨が原因となっている洪水被害も、高台であれば避けられる場合が多いのです。
また液状化が起こるリスクが少ないのもメリットです。
液状化は埋め立て地などで起こりやすいとされていますが、条件が揃えば平地でも起こります。
その条件は3つあり、土地に砂が堆積している事、堆積している砂がゆるい状態である事、その砂が地下水によって浸水している事の3つです。
この条件が揃っている土地が地震によって振動される事で液状化が起こります。
しかし高台であれば地下水によって浸水されている可能性が低いので、液状化が起こりにくいのです。
様々な自然災害に対して、低地よりも強いのが高台の特徴になります。
災害被害に対してだけでなく、高台に住むメリットは他にも多くあります。
まず基本的に高い場所であるので、景色の良さがあげられます。
他の建物の影になる事も少なく、太陽光が入ってきやすいのも魅力の1つです。
建物も低地に比べ窓が大きく設計されている事が多く、冬場でも比較的暖かい室温を保つことが可能です。
暑い時期は窓を開けると風も通りやすいので、過ごしやすい場所であると言えます。
他にも平地に比べ人通りが少ないので、閑静な住宅街になっている事が多いです。
人通りが少ない事から泥棒などの犯罪が起こりにくいともされているので、静かな生活を送りたいと思っている人にも向いています。
東京, 高台

高台でも安全とはいえない理由

低地に比べると自然災害等に対して強い高台ですが、高台であっても絶対安全であるとは言い切れません。
まず高台にも種類があって、「切土」か「盛土」かによっても変わってきます。
切土は山などの地盤を削って土地を作る方法で、元の強い地盤が残っているので比較的地震などにも強い土地です。
盛土は平地に土を持って作った高台になります。
その為切土による高台よりも柔らかい事が多く、崩れる可能性もあるので強い土地ではありません。
もちろん切土でも大きな地震などの場合、被害は少なからず出てしまいますが、盛土の高台の方がリスクが大きいです。
また高台であっても、予想を超える雨量などがあると水害にあう可能性もあります。
東京の武蔵野台地の中にも小さな川はいくつも流れており、台地の中で谷のような場所があるのです。
この谷には生活排水などを流す排水管が通っている事が多いのですが、高台から予定以上の水が流れてくると溢れてしまう可能性もあるのです。
また大きな川の氾濫などによる洪水など、高台にまで被害が及ぶ災害も起こる場合もあると理解しておきましょう。
他にも、高台ならではの災害として「土砂災害」のリスクがあります。
土砂災害にも種類があり、ゲリラ豪雨などによって土が水を含んで重くなり斜面が崩れ落ちる「土砂崩れ」と、地震や豪雨の影響によって斜面がゆっくりと移動していく「地すべり」が有名です。
どちらも傾斜地で起こりやすい災害なので、比較的安全とされている切土の高台でも注意が必要になります。
国土交通省のホームページで危険個所や警戒地域を示したハザードマップも公開されているので、しっかりとリスク管理しておくことは必要になります。
高台は古くから災害に強い土地とされているので、人が集まり住宅街として栄えています。
実際大田区の西部である田園調布などには古くからある一軒家などが多く、中には人が住んでいないような家もあります。
高台が低地に比べ強い地盤だとしても、地震が起きれば揺れます。
その時に建物自体の強度が低いと、それによって被害が引き起こされる可能性もあるのです。
建物の強度に問題がある場合でも、耐震補強工事など後からでもできる対策もあるので不安な場合は検討してみましょう。
高台だからといっても、自然災害に対して何も対策しなくていい訳ではありません。
高台でも被害にあう危険性はあるのだと理解し、自分にできる準備はしておく必要があるのです。
東京, 高台

安全度の高い高台に住もう

東京は低地が多い土地ではありますが、その中にも高台となっている地域があります。
もちろん高台でも自然災害のリスクがない訳ではありませんが、低地に比べると地盤も強く水害などの危険性も少ない土地です。
高台に住む事で坂道が大変だったり近くに商業施設が少なかったりなどのデメリットもあるかもしれませんが、安全性の高いというメリットを得られる事は大きいです。
日本は自然災害の多い国です。
災害を乗り越える度に新しい対策を練っていますが、それでも被害を受けてしまう人は少なくはありません。
高台に住む事で、少しでも安心できる生活を手に入れましょう。